投資についての書籍や、インターネットの記事を見ていると、たびたび出てくるのが
『複利』という言葉です。『複利』とは金利の一種で、これを理解しうまく活用することで、
投資を効率的に進めていくことができます。ここでは『複利』とは何か、簡単に説明していきます。
そもそも金利には、『単利』と『複利』というものがあります。
『単利』と『複利』の違いをみることで、『複利』の効果が理解できるはずです。
それぞれ説明していきます。
『単利』とは、運用で得た収益を毎回受け取り、運用は当初の元本の金額のままで行うことです。
例えば、元本1万円を単利5%で5年間運用すると仮定します。
この場合、毎年1万円×5%=500円を5年間受け取ることになるので、下図のようになります。
結果、5年間の運用益は2500円(500円×5年間)となるので、運用後の合計金額は1万2500円となります。

次に『複利』です。『複利』とは、運用で得た利益を元本に加えて運用を行うことです。
元本1万円を複利5%で5年間運用すると仮定します。
毎年5%の運用利益を元本に加えて運用するので下図のようになります。
運用後の合計金額は1万2752円になります。

前項でもわかるように、『複利』とは、運用する元本が増えていくので、うまく活用すれば
雪だるま式に増えていきます。雪だるま式なので、長期で運用すればその分大きく成長します。
運用利回り、運用年数が大きくなればなるほど力を発揮します。
面白い話があります。アメリカでは有名なお話だそうです。
ジャック(弟)とジル(姉)の姉弟の話です。
ジャックは若いころに怪我をしてしまい、大学に通うことはできませんでした。
18歳から仕事をはじめ、毎年50万円ずつ積立投資を行いました。
そして8年間だけ積立投資を続けて、その後はお金を追加せずに放置。
一方で姉のジルは、医大に進学、26歳で働き始めると同時に、50万円ずつ積立投資を始め、
26歳~65歳まで40年間継続しました。
ジャックとジルは全く同じ商品に投資している、年利はキリよく10%とします。
ジャックの投資金額合計は、50万円×8年間=400万円のままです。
ジルの投資金額合計は、50万円×40年間=2000万円です。
さて問題です。65歳時点でより多く資産を築いているのはどちらでしょう??
正解は、ジャックです。
ジャックの投資口座の資産は、65歳時点で、2億5,878万円です。
一方、ジルの投資口座の資産は、65歳時点で、2億2129万円です。
驚きじゃないですか?利息が利息を生む『複利』の力、凄いですよね。
早く始めた方が圧倒的に『複利』が効くのがよくわかりますよね。
アインシュタインも「人類最大の発明は複利だ」と言っています。
ここまでみると、投資の最大のリスクは、『すぐに投資を始めないこと』かもしれません。
長期運用で力を発揮するということは、国が用意した税制優遇制度との相性もばっちり。
『NISA』や『iDeCo』での複利運用も考えてみてはいかがでしょうか。
さて、ここまで『複利』の力を学んできたが、実際に投資を行う中で便利な計算式があります。
72という数字を、利回り(%)で割ると、資産が2倍になるおおよその年数がわかります。
これが『72の法則』です。具体的に数字を入れてみてみましょう。
72 ÷ 利回り5% = 14.4年⇒資産が2倍になるまでの年数
逆に、10年で2倍にしたい場合の利回りは、72÷10年=7.2%と求めることもできます。
この計算を覚えておけば、『複利』で運用した場合のシミュレーションがしやすいですね。
『72の法則』の他に、『100の法則』『115の法則』も併せて覚えておくと便利です。
『100の法則』は、『単利』で資産を2倍に増やすために必要な年数を求めることができます。
例)100 ÷ 利回り5% = 20年(複利で運用した場合より、5年以上長いのがわかりますね)
また『115の法則』は、『複利』で資産を3倍に増やすために必要な年数を求めることができます。
例)115 ÷ 利回り5% = 23年 ⇒23年間で資産が3倍になるということです。
ここまで『複利』の力について説明してきました。『複利』の力は絶大です。
できるだけ早く複利を活用して投資を始めようと思った方も多いとおもいます。
『複利』に魅了されると、どうしてもたくさんのお金を未来の自分に送ることに
囚われがちになります。しかしながら、お金と上手に付き合っていくということは、
現在の自分への投資と未来への自分への投資のバランスを上手にコントロールすることが重要です。
また、どのくらいのお金を『リスクフリー資産』とし、どのくらいのお金でリスクをとって運用するか
適正なリスクバランスをとるということも重要です。
『複利』の力を理解した上で、自分に最適なリスクの程度を見極めて豊かな生活を送りましょう。